夏と先生と初恋。

そんなこと、考えたこともなかった。


わたしたちに合う曲はどんな曲なんだろう。



「2週間後にある、新入生歓迎コンサートで


課題曲4曲全部を演奏しよう。


そのコンサートの手応えで、


どの曲にするか決めようか」



新入生歓迎会コンサート。


吹奏楽部が校内で行う、小さな演奏会だ。



「明日、1回目の合奏をするから、


各パートで練習しておいてくれる?」



明日…


練習できるのは今日だけ。


確かに練習期間は短いけど、


できないことじゃない。


なんでって、鈴木先生には


もっと無理難題を押し付けられていたから。


配られたその日に、


練習時間10分で合奏だとか。


そんなのばかりだった。


そういう意味では、


わたしたちは鈴木先生に鍛えられている。





———「1234」



藤木先生のカウント。


最初はピッコロソロ。