夏と先生と初恋。


〝キーンコーンカーンコーン〟



わたしたちが教室にたどり着いたのは、


チャイムとほぼ同時。


既に全員が席に座っていた。


まだ慣れない教室は静かで、クラスメイトの視線が、


グサグサと突き刺さってくるような気がした。


…色々な意味で。



✳︎✳︎✳︎



「藤木先生、わたしたちは、


今年を、全国大会金賞を目指す1年間にしたいです」



部活が始まる前のミーティングの最後。


部長が藤木先生にわたしたちの意思を伝えた。



「…わかった。


全国大会金賞は簡単なことじゃない。


でも、君たちなら、


きっとやり遂げられると信じてるよ」



部長やわたしたちよ視線から、本気さは伝わったようだ。


穏やかな、でも芯のある藤木先生の視線が、


静かにわたしたちを見つめ返している。


なんとなく頑張るんじゃない。


絶対に掴みにいきたいものがある。


きっとここがスタートライン。


わたしたちに、


どんな1年が待ち受けているのだろうか。