死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

「ああ見えて西山は山頂まで登るには一日掛かりになる」

 帝都には散歩にちょうどいいくらいの小さな山しかないし、ミスティアは周りが山に囲われていますがほとんどが似たような岩山なので、緑に染まった山がリーナには物珍しかった。

「雑木の山だからこの時期は花も咲いていているだろう。なかなか綺麗だぞ」

「そうなんですね。近くで見るのが楽しみです」

 レオに体を寄せてくっついているのにも次第に慣れて、リーナは景色を楽しんだ。

 途中の村で取った昼食は、地元の人々が食べるという素朴なシチュー。バターをつけただけの焼いた芋も美味しい。

「帝国の民は裕福なのですね」

 やせ細った者はほとんど見かけない。農民も町人も健康的な肌の色をしており表情も明るい。

「この辺りは肥沃な土地だからな。ここ数年は干ばつもなかったし」