死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 本来ならここで部屋を出るところなのに、オスカーが戻ってきて、自らが紅茶やお菓子を乗せたカートを押している。

 秘書官にお茶の用意までしてもらうなんて、申し訳なくて腰を浮かせそうになり、すんでのところで思い留まる。

「ちょうどお茶にしようかと思っていたんだ」

 レオにそう言われてリーナはぎこちなく微笑んだ。

「オスカー、騎士団長を呼んでくれるか?」

(えっ? 今、話をしてくださるの?)

「はい。わかりました」

 オスカーはレオとリーナに紅茶を淹れると、また部屋を出て行く。

「彼の淹れる紅茶はなかなか美味いんだ」

 促されるままカップを取ると、華やかな香りが立ち上ってきて、思わず「いい香り」と吸い込んだ。口にして、えぐみのないフルーティーな味わいに感動しながらカップをソーサーの上に戻す。

「とっても美味しいです」