死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 リーナは早速サラに頼んである薬草を用意してもらった。ミスティアではその薬草を煎じて飲むだけで元気になると言われている万能薬だ。その薬草にリーナの治癒力を注いだ。いまだ心もとない治癒力ではあるが、いくらかは違うと信じ精一杯祈った。

 とにかく一刻を争う。夫人は助かるとはいえ快復してからでは遅い。本宮まで出向いてレオの執務室を訪ねた。

 侍女の案内で到着した扉の前にはふたりの護衛騎士が立ちはだかっている。

 彼らの厳しい眼差しに不安になった。

「あの……」

 夕食でまた顔を合わせるのに、わざわざ来るなんて出過ぎた真似だったか。

「殿下にお話があるのですが……、お忙しいようでしたら、伝言で大丈夫です」

「少々お待ちください」

 ふたりのうち、ひとりの騎士が中に入った。

 廊下からは中の様子は窺い知れない。