死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 使用したのは、ミスティアから持ってきた霧の中で育つ植物から作る霧伯(きりはく)という糸は銀色に輝く美しい糸で、虹色に光る水晶を編み込んだ。

 ミスティアでは虹色の水晶には守護の力があると言われているので、剣の棹に結んでもらえたらいいなと思っている。紐は明日にも出来上がるので早速渡すつもりでいるが、喜んでもらえるか少し心配だ。

 紐だけでは足りない気がする。かといってリーナには持参金はないに等しい。

 皇太子妃として割り当てられている予算はあるけれど、それでなにかを買うのは違うような気がする。

 もぐもぐと口を動かしながら、お金では買えないようなことで彼の力になれないかと考えた。

(あっ! そうだわ。たしかあれは今頃のはず……)

 自分には前世の記憶がある。それで恩返しをしようと考えた。

 前世では今頃、レオが最も信頼している第三騎士団の団長が休暇を申し出る。