死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 前世でのリーナは治癒力を発揮できず、戦争で負傷した皇太子レオナルトを助けられなかったために皇帝の逆鱗に触れ、帝国民の怒号の中、斬首された。

『レオは我が国の公女が治療をしておるわ。この無能め!』

 薄れゆく意識の中で『治癒力があるなどと偽りを申したミスティアを皆殺しにろ!』という皇帝の声を聞きながら息絶えた。

 自分のせいで殺されてしまう家族と民。殺される恐怖よりも、彼らに対しての申し訳なさに絶望し『私のせいで、ごめんなさい』と涙しながら命を落としたのである。

 生々しく恐ろしい記憶に胸苦しさを覚えたリーナは、深くゆっくりと息を吐く。

(落ち着いて。今は私も皆も生きているわ)

 斬首の原因は、リーナの治癒力だとわかっている。

 レオが負った傷は、生死の境を彷徨うほど深く重症だった。