どうしても誰かを選ばなければならないならと考え、ふいに幼き日の出会いを思い出した。もしかしたらこの体に残る醜い傷を、彼女なら治せるかもしれないという気持ちがよぎった。
とはいえ聖水や大司教の力をもってしても無理だった傷だ。本気で期待したわけじゃない。彼女の治癒力で治せないからと言って、彼女を責める気は毛頭ない。
ふと、服の上から傷をさすった。
直接でなくてもざらざらとした凹凸がわかる。
魔獣によってつけられた傷は普段はなんともないが、ときどき発作のように痛む。
注意していると満月の夜に特に痛むとわかった。月の満ち欠けを気にして聖水を用意しておけば乗り越えられるし、傷自体は自分ではもうなんとも思っていない。
だが、男でさえも目を背けたく傷痕だ。女ならなおさらである。悲鳴ならまだしも、ちらりと見ただけで失神されたことも一度や二度じゃない。
とはいえ聖水や大司教の力をもってしても無理だった傷だ。本気で期待したわけじゃない。彼女の治癒力で治せないからと言って、彼女を責める気は毛頭ない。
ふと、服の上から傷をさすった。
直接でなくてもざらざらとした凹凸がわかる。
魔獣によってつけられた傷は普段はなんともないが、ときどき発作のように痛む。
注意していると満月の夜に特に痛むとわかった。月の満ち欠けを気にして聖水を用意しておけば乗り越えられるし、傷自体は自分ではもうなんとも思っていない。
だが、男でさえも目を背けたく傷痕だ。女ならなおさらである。悲鳴ならまだしも、ちらりと見ただけで失神されたことも一度や二度じゃない。



