死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 背筋を伸ばしたオスカーは「承知しました!」と敬礼する。

「しかし、それほどの治癒力がありながら、軽んじられたとは」

 内心ぎくりとしたが「彼女は力を隠しているからな」とごまかした。

「利用されてしまうだろう? あの強欲な王に」

「ええ、そうでしょうね。利用されるよりはよほどいいと思います」

 部屋を出て行くオスカーの背中を見送り、レオはホッと胸を撫で下ろす。

 数日前リーナから聞いたのだ。

『こちらに来てから治癒力が少ししか使えないんです……』

 図書室に通い理由を探しているという。

 しょんぼりとした彼女に『治癒力など別になくてもいい』と励ましたが、本人は随分気にしているようだった。

 それにしも……。

(彼女はそんな目に遭っていたのか)

 ミスティアの王族が人権を無視して力をつけてきたのは知っていた。