死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 一週間後の建国記念の日に、レオは皇太子として皇位継承を宣言すると決まっていた。

「髪を染め市民のふりをしていたから、幼かった彼女は覚えていないだろう」

「そうだったんですか」

 驚くオスカーに釘を差した。

「父上にも母上にも言うなよ。その話をすれば誰に襲われたかと面倒になるからな」

 犯人の目星はついている。父の側室のひとりで、彼女は自分の息子をいずれ皇帝にしようと目論んでいる。だが、証拠がなかった。父や母に事件を知られてしまうと自由を奪われる。それが嫌でレオは口を閉ざしたのだった。

「それでは妃殿下は殿下の恩人なのですね」

 実を言うと、持ち歩いていた聖水のおかげでほとんど治りかけていたが、あえてそこは言わなかった。

「ああそうだ。だからオスカー、彼女を全力で助けてほしい。彼女が間違っても軽んじられたりしないように」