死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 もちろん前世ではなかった展開だ。君と言われるだけで、一度も名前を呼ばれていないし、リーナも彼を殿下としか呼べなかった。

 胸の中で(レオ……)と呼んでみる。

 なんだかやっぱり照れくさい。

「ところでリーナ、なにか必要なものや望みはないか?」

 必要なものと考えて、思い出した。

「図書室を利用したいです」

 レオ、と心で続けてみた。

 庭園の遺跡についても調べたいし、使えない原因を突き止めるためにも治癒力とミスティアについても調べたい。

「図書室か――宮殿にはいくつかあるが、皇族だけが入れる特別図書室が地下にある。持ち出しは禁止だがほかでは読めない本ばかりた。連絡しておくから司書に案内してもらうといい」

 皇族だけと聞いてリーナは大きく目を見開いた。庭園の散歩とはわけが違う気がする。

「私ひとりで利用してもいいんですか?」