死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 ミスティアは一年を通して、今よりもやや低い気温で季節がほとんど変わらないが、帝国には四季がある。六月の今は初夏にあたり、暑からず寒からず、穏やかな風が花の香りを運んでくる。外で食事を取るには最適な季節だ。

「暑くはないか?」

 レオナルトがリーナにそう聞いてきた。

「はい。とても過ごしやすいです」

 日差しも柔らかいし、ちょうどいい体感温度だ。

「庭園を散歩したのですが、ミスティアでは見かけない植物が多くて驚きました」

「宮殿の庭園には、国中の植物を集めてあるんだ。温室では南国のフルーツもある。フルーツは好きか?」

「はい。初めて食べるものもありますが、どれも本当に美味しいです」

 皿の上には盛り付けてある瑞々しいフルーツを見るだけで、頬が緩んでしまう。

「そうか。気に入ったならたくさん食べるといい」