「ほかの侍女に聞いたのですが、この庭園にはたくさんの遺跡があるそうです。それなので皇族の方しか入ってはいけないとか。私は妃殿下のおかげでこうしてご一緒できて幸せです」
サラが何気なく言った〝遺跡〟が心に引っかかった。
この庭園にある遺跡は、太古の昔それぞれ不思議な力があったという。今では静かに眠っているだけだと聞く。けれども、もしかすると今でも力を宿している遺跡もあるのかもしれない。
前世では、まさかレオナルトが戦争で負傷するとは思わず治癒力が使えなくても真剣に原因を調べようとすらしなかったが、失くした治癒力を復活させる力とかあってもおかしくはないはず。
そして迎えた朝食の時間は、彼の提案により庭園にある一番近くのガゼボで取った。
パラソルのような丸い屋根のガゼボには朝露に濡れた緑のツタが絡みついている。吹く風が気持ちいい。



