死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 そんな捨て置かれた国の姫を? しかも火を扱う能力があり美貌でも名高いと言われる妹でもなく、〝お荷物姫〟と国民にまでバカにされるできそこないに、どんな価値があるというのか。

 ヴァイス帝国は大陸最大の強国だというのに、まったく釣り合いが取れない。これではまるで、ライオンが小ネズミを嫁に迎えるようなもの。

 よりによってレオナルトが選んだ姫は、数十と並ぶ姫の中で最も条件が悪い娘だった。

「レオ、本当にあの姫がいいと言うのか?」

「はい」

 皇帝は身を乗り出して訴えた。

「よく考えなさい。財力も兵力もないし、まあいくらか美しくはあるが美貌を誇る姫ならほかにいくらでもいるだろう? 妹姫の方はどうだ? 大陸でもっとも美しいと言われているそうじゃないか。まあ、女の美貌なぞ若い頃だけの――」