ハッとしたがもう遅い。ジッと見るなんて失礼この上なく、申し訳なさにうつむいてしょんぼりとした。
まじまじと見つめてすみませんでしたと言うべきか迷っていると「――醜い傷だろう」と上から声が降ってきた。
慌てて顔を上げたリーナはふるふると首を横に振る。
「いいえ! 醜くなどありません。民を守るためにできた傷でございますもの」
言いながら思う。その通りなのに、どうして前世ではあんな態度をとってしまったのか後悔ばかりが湧いてくる。
「あの……傷は、痛くはないのですか?」
彼はこくりと頷いた。
「痛くもなんともない」
「それなら、よかったです――」
だが、前世地下牢で聞いた話では、魔物につけられた傷は、普通の傷と違って後遺症があるという。見た目だけでなく痛みも続くと言っていた。だから、痛いはずだ。
それなのに正直に言ってもらえないのは、彼が心を開いていないから?
まじまじと見つめてすみませんでしたと言うべきか迷っていると「――醜い傷だろう」と上から声が降ってきた。
慌てて顔を上げたリーナはふるふると首を横に振る。
「いいえ! 醜くなどありません。民を守るためにできた傷でございますもの」
言いながら思う。その通りなのに、どうして前世ではあんな態度をとってしまったのか後悔ばかりが湧いてくる。
「あの……傷は、痛くはないのですか?」
彼はこくりと頷いた。
「痛くもなんともない」
「それなら、よかったです――」
だが、前世地下牢で聞いた話では、魔物につけられた傷は、普通の傷と違って後遺症があるという。見た目だけでなく痛みも続くと言っていた。だから、痛いはずだ。
それなのに正直に言ってもらえないのは、彼が心を開いていないから?



