死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

『遺跡はすべて違う色で光る。どの神官の神聖力でも発する色は同じだ』

 宮殿の庭園にある遺跡と同じ色ならば、ヴィクトリアの嘘になる。云わんとする意味がわかったのだろう。ヴィクトリアはその場に泣き崩れた――。

 この一週間で、アイゼンベルク公爵家の調査が行われた。

 ヴィクトリアの治癒力は青霧遺跡の力を利用していたとわかった。女性だけが引き継ぐと言われていた理由は、公爵家に代々伝わる指輪にあったのだ。指輪の石は魔石で、遺跡の石の力を治癒力として発揮する媒介する役割を果たしていた。

「殿下! 大変です。例の遺跡にアイゼンベルク公爵令嬢が」

 駆けつけると、青霧遺跡の前で髪を振り乱したヴィクトリアが取り押さえられていた。

 狂ったように「うわーっ」と泣き叫ぶヴィクトリアは、どうやら遺跡を壊そうとしていたらしい。金属の棒が落ち、遺跡が僅かだが崩れている。