死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 帝都は人も多いし華やかで初めて目にしたときはリーナも驚いた。ミスティアの建物は霧に強い石造りしかなかったのに、ここでは木造も多いせいか色とりどりで見ていて飽きない。

「あっ、いけない、私ったら、申し訳ありません。妃殿下とお呼びしなければなりませんのに」

 妃殿下……。

 そう呼ばれるのはどうにも慣れず、前世では今まで通りとお願いした。

 けれども、皇太子妃であるという自覚のためぐっと堪える。

「妃殿下なんて、私もなんだか恥ずかしいけれど、がんばって慣れなきゃ」

「ええ、妃殿下。慣れてくださいませ」

 くすくす笑いながら、サラと過ごす幸せな未来のためにも決意も新たに聞いてみた。

「ねえサラ、皇太子妃として一番大切なことは、なにかしら?」

 急な話だったので慌てて礼儀作法を叩き込まれて来たが、実は妻としての心得も、妃としての教育も受けていないので正直わからない。