死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 ふつふつと心に湧いてくるのは、誰かを愛おしむ気持ちだ。

「リーナ、目を覚ましてくれ」

 こんなにも切なそうに語りかけてくれるのは……。

 うっすらと目を開けたリーナは、眩しさに顔をしかめてまた閉じる。

「リーナ!」

 再び目を開けると、目の前にレオの顔があった。

「レ、オ?」

 ハッとして思い出した。

 慌てて体を起こそうとしてレオに止められる。彼は普通に服を着ているし、顔色もいい。

「傷……は?」

「君のおかげで助かったんだ。ありがとう」

「それじゃ……」

 レオはおもむろにシャツを脱いだ。

 いきなりなにをと驚いて両手で顔を覆い、指の間からそっと覗くと、彼の逞しい上半身が露わになる。

「あっ、傷が」

 新しくできた傷だけでなく、もともとあった禍々しい傷が見あたらない。

 思わず手を伸ばして、彼のわき腹に触れた。

「全部治ったよ。なにもかも、だ」