死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

「ここまで来たのはとても久しぶりだわ。私の離宮があんなに遠い」

「お疲れでございましょう。お茶のご用意をいたしますので、どうぞあちらのガゼボでお休みになってください」

「ありがとう」

 あまり話したことはないが、第二夫人はリーナにも優しく接してくれる。お茶と他愛ない会話を楽しんで第二夫人は帰っていった。

 帰りは馬車に乗る第二夫人を見送った後、サラが耳打ちした。

「妃殿下と夫人がお話し中に、ヴィクトリア様がしゃがみこんで水を触るふりをしながら、石を拾っていました」

 リーナとサラは視線を合わせて頷き合う。

 予想通り、ヴィクトリアは遺跡の石を拾うのが目的だったのだ。

 遺跡の石はたとえ崩れた石でも持ち出しは許されていない。公爵令嬢であっても罰せられる。どんなに軽くても今後数年単位で宮殿への立ち入りを禁止されるはずだ。