死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

「おそらく、アイゼンベルク公爵家には探しているここの遺跡の欠片がある。彼女に力があるとすれば遺跡の力を利用する力だろう」

 話を聞いているうちに、あと二十歩も歩けば着くというところまで来たとき、リーナはハッとしたように目を見開いた。

「感じるか?」

「はい……」

 近づくにつれ、ふわふわと漂うミストが見えて、体の内側から湧き起こってくる力を感じる。

 レオが蔦を手でよけると、ゴツゴツと表面が崩れた石が現れて、上の方から滝のように水が流れていた。その下は池ではないが水路が流れていた。

 そしてその周りにはミストが漂っている。ひんやりとするだけでなく、心が洗われるような感じがする。

(ミスティアの霧と同じだわ……)

 むしろミスティアの霧よりも清く強い神聖なものを感じる。

 確かめるように目をつむったリーナは大きく息を吸い込んだ。