死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 ふと皇太后が左右に首を振っているのに気づいた。

「リーナ。なにを言うんだ。皇太子妃はお前しかいないのだよ?」

「でも……」

 皇太后はリーナの隣に移動してくると、リーナをしっかりと抱き寄せた。

「大丈夫だ。心配しないで不安をそのままレオにぶつけるといい」

 リーナの肩を撫でる皇太后の手から温もりと優しさが伝わってきて、涙が込み上げる。ヴァイス帝国に来てからずっと張り詰めていた気持ちが、柔らかく解されていくようだ。

「それでも不安が消えないならここにおいで」

 嗚咽を堪えながら声を振り絞り「ありがとうございます……」と礼を言い、リーナはそっと涙を拭った。



 リーナが皇太子宮に帰ってきたのは午後の四時頃だった。