死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

「オスカー。ヴィクトリアが治癒力を使うときに隠しているものがなにか調べろ」

 皇太后が見た公爵が持ち帰った遺跡の石かもしれないと考えつつ、そこまでは言わなかった。先入観が失敗を呼んではいけない。

「おそらくスカートの中だ。ヴィクトリアは椅子から立ち上がるときに重たそうにする」

「ほぉー、そんなところに。わかりましたすぐに調べさせます」

 いったんは部屋を出ようとしたオスカーがふいに振り返った。

「今日はお帰りになりますよね」

「ああ。帰る」

 この一週間他国の要人が滞在していて、酒に強い彼らの相手をしなければなからなかった。そんな彼らも無事今日の昼過ぎに帰路についた。ようやくリーナのもとへ帰れる。

 要人はアイゼンベルク公爵領を抜けて帰る。途中公爵領地内の城に一泊すると決まっていたことから昨日の午後、その件で公爵邸を訪問した。