死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 治癒力が発揮できなくとも、せめて妃としての務めが果たせれば結果も違ったかもしれない。皇太子妃としてできることはたくさんあったはずだ。それなのに臆病な自分は、新たな道を切り拓くための一歩を踏み出せずにいた。

 やれることをやり尽くしたならば、もし処刑されたとしても、これほどの後悔は残らなかっただろう。

(選んでくれた殿下のためにも、お荷物姫になってはいけないわ)

 せめて今世は、悔いの残らない生き方をしようと心に誓う。

 つらつら考えるうち、馬車が止まる。

 自身を奮い立たせて大きく息を吸ったリーナは、慎重に馬車を降りた。

「皇太子妃バンザーイ」

「バンザーイ」

 途端に沿道から湧き上がる歓声に包まれた。

 彼ら帝国の民もこの結婚に大きな期待を寄せて、祝福してくれている。