死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 石というよりはその場所が遺跡と呼ばれているので、皇太后は石を見ても遺跡に繋がらなかったのだろう。それは当時も今も変わらない。公爵が同じ行動を取っても誰も不信には思わないはずだ。

「その石はもしかすると治癒力を秘めた遺跡の石かもしれないですね」

 頷き合って確信した。思わぬ収穫だ。

「ミスティアの姫を嫁に迎えるとは、お前も見る目があるな」

そういえば皇太后はリーナとの結婚に反対しなかったと聞いている。

「父も貴族たちも皆が反対しましたが」

「まったく、目先に惑わされるバカめが」

 それには思わず笑った。

 皇帝をもバカと言い捨てられるのは彼女だけだ。先代の皇帝は若くして病死している。現皇帝は皇太子ではあったが当時二十歳と若く、叔父たちとの後継者争いに巻き込まれた。争いから守り、息子を皇帝の座に就かせたのは彼女の力だと言われている。