死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 実は前世でも教育係はついていたが、いい思い出はなかった。授業は帝国の歴史と歩き方や所作で、そのうち来なくなってしまった。

 どうなるかはわからないけれど、帝国の歴史もマナーも前世でマスターしたから大丈夫。いろいろ質問して教えてもらうつもりだ。

「妃殿下、貴族の台帳は、今後どうぞこちらをご覧ください」

 渡された冊子は倍の厚みがあり、そこには趣味嗜好から、弱点まで書かれている。

「すごいわ」と思わず目を見張った。この記録があれば手土産にも困らなそうだ。

「私の責任です。昨日公爵邸を伺い、お詫びを申し上げてまいりました」

「えっ? ど、どうして侍女長が? 失敗したのは私なのに」

「違います! 妃殿下はなにも悪くはございません。私が最初からこちらの資料をお渡ししておけばよかったんです」

 恐縮した様子で彼女は深く頭を下げた。

「あの……今までの貴族台帳は、どなたが?」