死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 床に突っ伏して肩を震わせる侍女長を見下ろし、レオは大きく息を吐いた。

 頭に血が上ってしまったと戒めて気を取り直す。宮殿で働く侍女は厳選された者ばかりで、理由もなく怠慢するわけはない。

 その後、五人の侍女を呼び出して事情を聞くと、皆がそれぞれにリーナをよく思っていない貴族の息がかかった者ばかりで、リーナを追い詰めるよう指示されていた。特に五人の内の責任者である侍女はアイゼンベルク家の遠縁の者だった。

 理由があったにしろ彼女たちの上司は指示役の貴族ではなく皇太子妃エヴァンテリーナである。舌を抜かないまでもひと月の間地下牢の掃除という仕事につかさせ、その後追放とした。責任者の侍女に限っては重い罪とみなし、追放だけでなく今後一切帝都に入ることを禁止とした。

「侍女長。君の責任の取り方は、君自身に任せよう」

「わかりました……。ありがとうございます」