死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 問い詰めるまでもない。お前は付いてくるなと言い捨てた。

 部屋に入ると、リーナは窓辺に立ってぼんやりと外を見ていた。

「リーナ」

「レオ、どうしたんですか?」

「今日は仕事が早く終わってね。ひとりなのか?」

「サラがお茶の用意をしてくれています。レオも一緒にどうですか?」

 やはりほかには誰も侍女がいない。

「ああ、そうしよう」

 素知らぬふりで彼女の机の上に目を向けた。積んである冊子が気になり手に取ってみると、それは貴族の情報を記した記録で紙が挟んであるページには公爵家の記述があった。

(やはり。これだけか)

 書いてあるのは名前と年齢。ほかには領地程度。肝心な彼らの趣味嗜好や領地の特産物のほか問題点は一切ない。これでは資料としてなんの足しにもならない。当然、ヴィクトリアは特定の花にアレルギーがあるというのに書いていなかった。

「レオ……私、失敗してしまいました」