死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 治癒力を買われたとはいえ、治癒力を持つ女性は帝国にもいる。それなのに彼はリーナを選んでくれたのだ。

 不幸な結果にはなったが、もし彼と結婚しなければほかに嫁ぎ先はなかった。

 ミスティアは小国ゆえに貴族は多くない。数人いる未婚の男性は皆リーナの妹たちとの婚姻を願うばかりで、誰ひとりお荷物姫には関心などない。

『お荷物な上に王族だから気は遣うし、娶ったところでなにひとつとしていいことはないな』

 聞こえよがしに悪し様に言われるほどだ。誰にも望まれないまま、いずれは神殿に行き修道女として一生を終えるのだとばかり思っていた。それが今や――。

 ふと自分の膝を見下ろし、身につけているウエディングドレスを触ってみる。

(柔らかくて軽いのね)

 惚れ惚れと魅入ってしまう精巧で美しいレースのドレスを撫でた。