死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

 しかしレオが回復したときには、なぜかヴィクトリアの功績だと称えられていた。

 なにしろ意識が混濁していたので、耳にしたことが現実だった保証はない。その後も足繁く見舞いに通ってきたヴィクトリアに、レオは念のために傷口の処置を頼んでみた。

『今日は君に処置を頼む』

 聖水で洗い傷口に塗る練り薬を交換するだけだが、傷口からは見たこともないような毒々しい色の膿が出ている。目にしただけで気絶した侍女は皇后に処罰され、以降は男の医師のみが処置にあたっていた。

 だが、噂通り彼女がこの禍々しい傷と向き合い治癒力を発揮したなら、できるはずだ。

『で、殿下。き、今日は、このようにドレスを着てきてしまいましたので』

 おもしろいほど動揺する彼女に、宮殿に運ばれた当日の様子を根掘り葉掘り聞いてみた。

『傷口から溢れる毒をそなたが身を挺してふき取ってくれたそうだな?』