泣きながら彼女は邸の方に走っていき、ほかの女性たちもみな後を追った。「妃殿下、いくわなんでもあんまりですわ」とリーナを睨んで。
ぽつんとその場に残ったリーナは呆然と立ち尽くした。
公爵家の使用人が冷たい表情で「馬車をお呼びします」と告げ、小さく頷いた。
ドレスだけならまだしもよりによって選んではいけないものを持ってきてしまったとは。
(やっぱりダメなものはダメなのかしら……)
気持ちを入れ替えたからといってすべてが変えられるわけじゃない。どんなにがんばってみても報われない努力はある。ミスティアで一生懸命家族のために治癒力を使ったけれど、なにも変わらなかったように。
悔しさと悲しさを飲み込んで馬車に戻ると、随行の騎士が戸惑いを見せた。来たばかりだというのに、もう帰るリーナに驚いたのだろう。
「用事が済んだので帰るわ」
ぽつんとその場に残ったリーナは呆然と立ち尽くした。
公爵家の使用人が冷たい表情で「馬車をお呼びします」と告げ、小さく頷いた。
ドレスだけならまだしもよりによって選んではいけないものを持ってきてしまったとは。
(やっぱりダメなものはダメなのかしら……)
気持ちを入れ替えたからといってすべてが変えられるわけじゃない。どんなにがんばってみても報われない努力はある。ミスティアで一生懸命家族のために治癒力を使ったけれど、なにも変わらなかったように。
悔しさと悲しさを飲み込んで馬車に戻ると、随行の騎士が戸惑いを見せた。来たばかりだというのに、もう帰るリーナに驚いたのだろう。
「用事が済んだので帰るわ」



