死に戻ったお荷物姫は半年後の処刑を回避したい~でも、冷徹皇太子からの溺愛は想定外です!~

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 帝都に戻った次の日。

 レオは早速皇帝に報告した。

 皇帝はレオが西山から持ち帰った黒の魔石を手にとって相好を崩す。

「見えるだけでも貯蔵庫が埋まるほどの量がありました」

 黒の魔石は古代の火を司る魔物の化石だと言われている。滝の裏側には大きなコロニーがあったのかもしれない。

「でかしたぞレオ。今年の冬は例年になく冷えると予想されている。心配事がひとつ減ったな」

「はい。これで今後民が寒さに震えずに済むでしょう」

 すでに炭や薪の高騰が始まったいる。物価を抑えようにもそれができるのは国有の物資だけだ。黒の魔石が手には入った意味は大きい。

「レオ。黒の魔石の管理はお前に任せよう」

「承知しました」

 ぎりぎりで間に合った。聞けば今日も侯爵が鉱山の採掘を任せてほしいと言いに来ていたらしい。

「しかし、エヴァンテリーナは存外賢い姫なのだな」