波を打つシーツに足を投げ出す。 先ほどまで人の体温を吸い込んだシーツは、まだほんのり温かい。 角にできたシーツのしわをぼんやり眺めながら、頭は全く別のことを考えていた。 「ビール、飲む?」 ホテルに備え付けの冷蔵庫を物色しながら、澤田はのんきな声であたしに尋ねる。 「酔いたい気分じゃない?」 奴はいつも的確だ。