君に会うために

 
『殿下、南の国が我が国の穀倉地帯を狙って襲撃してきました。
 どのように対処なさいますか?』

「即刻軍を動かす。全面戦争だ。総指揮は私がとる」

一人、去った。



『殿下、湖水地方の領主が、今年は天候不順で観光業がうまく伸びなかったから税を免除してほしいと言ってきました。
 どのようになさいますか?』

「是非もない。天候不順は湖水地方のみの話ではない。税の変更はしない」

三人、去った。



『では、次が最後です。
 中の国の王から同盟関係の申し出があり、お互いに婚姻関係という人質交換を提案されました。
 言うまでもなく、中の国は強大で、我が国にとってはおとなしく人質を出すのが懸命であるとや思われます。
 候補は二人。
 兄王の娘かあなたたちの妹です。
 どちらを差し出しますか?』

 兄王の娘はたかが八歳だ。
 あちらに行ったらまず間違いなく死ぬことになるのだろうな。

「我が妹に準備をさせよ」