その日の空は、晴れ模様だった。
菫色の空と夕暮れ。そして、鱗雲。
先程まで雨が降っていたのだろう。肌に生温かい空気が触れて、からりとしない。
でも、何故か気持ちはからりとしていた。
纏わりつく空気に不愉快だと感じない。
それどころか心地よさを感じる。
まるで、暖かい膜で体を包み込まれたようで、不思議と体のちからが抜けて体が宙に浮きそうだ。
菫色の空へと吸い込まれていく意識。
心臓の音が、静かに鼓動している。
けれど、身体に血が通っている気がしない。
体の中、全てが空っぽだ。
なにもかもをなくした蝉の抜け殻のように。
体の中にあるはずのものが抜け落ちている気がする。
心にぽっかり穴が開くとは、こういうことか。
何故か、寂しくて。
なにが入っていたのか、思い出せない。
でも、確かにそこにあったはずのもの。
なくてはならなかったものが確かにあった。
君の、私の中に。
菫色の空と夕暮れ。そして、鱗雲。
先程まで雨が降っていたのだろう。肌に生温かい空気が触れて、からりとしない。
でも、何故か気持ちはからりとしていた。
纏わりつく空気に不愉快だと感じない。
それどころか心地よさを感じる。
まるで、暖かい膜で体を包み込まれたようで、不思議と体のちからが抜けて体が宙に浮きそうだ。
菫色の空へと吸い込まれていく意識。
心臓の音が、静かに鼓動している。
けれど、身体に血が通っている気がしない。
体の中、全てが空っぽだ。
なにもかもをなくした蝉の抜け殻のように。
体の中にあるはずのものが抜け落ちている気がする。
心にぽっかり穴が開くとは、こういうことか。
何故か、寂しくて。
なにが入っていたのか、思い出せない。
でも、確かにそこにあったはずのもの。
なくてはならなかったものが確かにあった。
君の、私の中に。


