夜、咲く華

雪那side





佐藤梨々香の猫なで声が気持ち悪すぎるのと言葉にたいする怒りでつい口走ってしまった。


雪那「ごときってなんだよ?

自分の方が価値があるとでも言いたいのか?
理事長の妹ってだけでそれ以外価値なんてないだろ。

どうせ両親に甘やかされて育ったんだろ?
いいなぁ、親に恵まれた人たちは」


俺は親に虐待されていた時があったからこんなことを言ってしまったのだと思う。


だが、その一言でずっと余裕ぶっていた佐藤梨々香の雰囲気が変わった。恐らく相当怒っているのだろう。


梨々香「私のことを知ったように言ってんじゃねぇよ。クソガキ」


同級生に向かってクソガキってなんだよ。そんなことを思ったからか反発したような態度をとってしまった。


雪那「は?クソガキってなんだよ?」


梨々香「冷泉雪那、てめぇのことだよ。
てめぇにトラウマがあったとしても、私には関係ねぇんだよ。

勝手に想像してそれを押しつけるなんてちげぇよなぁ?てめぇさっきなんつった?

両親に甘やかされて育った?親に恵まれてる?そんなわけねぇんだよ。
あーしには両親なんざいねぇんだよ。兄貴に育てられてんだよ、わかったか?

次あーしのことわかったように言ったら潰すからな」


人が変わったような言葉使いに驚いた。一人称まで変わっている。

それに両親に甘やかされて、とか言ったのに両親なんていないと言われてしまった。

最後には潰すぞと脅された。佐藤梨々香の周りから殺気のこもった睨みまで頂戴してしまった。


それからの意識があまりない。

断片的にだが、頼人さんがその場をおさめてくれて理事長室から出たような気がする。