君の事好きになっても良いですか?


髪を左耳にかける仕草。
スマホを見ながら少し落ち着かない様子。
その姿を見ると、胸の奥に溜めていた
緊張が一気に込み上げてきた。

可愛い……本当……可愛いすぎて苦しい。

立ち止まりそうになる足を、
無理やり前に出す。

後、数歩で声が届く距離。


もし、断られても……

もし、気まづくなっても……

それでもいい。

逃げないと決めた。


俺は1度だけ深く息を吸い、
夕暮れの公園で琴音ちゃんの名前を呼んだ。




「琴音ちゃん……。」


自分でも驚くほど、声が小さくなった。
おっ……俺、ダサいなぁ……。
こんな最初の段階で緊張して、
声が小さくなるなんて。


ベンチに座っていた、私は
馴染みのある声が聞こえ俯いてた私は
顔を上げる。


「理央君。」



”理央君”っと名前を呼ばれただけで、
体が火照りだす。



私はベンチから立ち上がり、
小さく会釈するように、理央君に微笑んだ。


「来てくれてありがとう!」
「今日、暑かったでしょ?」


「電車乗ってる乗ってる時は」
「涼しかったよ。」
「琴音ちゃんこそ暑くなかった?」

「私は家が直ぐだから」
「そこまで暑くなかったよ。」



「そっか……それなら良いんだ。」



私と理央君の間に少し沈黙が落ちる。
蝉の声と小さい子供が砂場で遊んでる声、
そして、遠くを走る車の音だけが響いていた。

私は沈黙に耐えられず、
それと理央君が立ちぱっなしなのが
気になり言葉を発する。



「理央君、ここ座る?」


琴音ちゃんが自分が座ってる横に指を指す。
俺はコクリと頷き、
近いのに近くない……
触れそうで触れられない距離で座った。

はぁ……やっぱ……緊張する。


俺は1度地面に視線を落とした。


「琴音ちゃん、急に呼び出して」
「ごめんね。」


「ううん大丈夫だよ。」


私はそう言いながら平然な顔を装った。



琴音ちゃんは話を聞く側の顔になり、
俺の顔を見ていた。


意をけして俺は琴音ちゃんの顔を見る。
そして話を切り出した。


「琴音ちゃんさ、」



「ん?なーに?」