君の事好きになっても良いですか?


琴音
「サンドイッチも美味しそう。」


「俺、スパムおにぎりもらう。」


理央
「俺もスパムおにぎりかな。」
「琴音ちゃんは、何食べたい?」
「取ってくるよ。」

琴音
「じゃ、サンドイッチでお願いしようかな。」


理央
「OK!」
「飲み物はミルクティーがいい?」


琴音
「うん、ありがとう。」



俺は理央の自然に距離を縮めているのを
ただ見ることしかできなかった。
今日はタイミングがズレてしまう。
悔しい……。

琴音は理央からサンドイッチを受け取ると
美味しそうに食べる。
だけど、琴音は頬にマヨネーズが
付いてるのを全く気付いてない。



「琴音……ほら、付いてる。」


と言って俺は自分のポケットティッシュで
マヨネーズを拭き取る。


琴音
「あっ、ありがとう晃。」



「昔から琴音は食べるとよく頬に付けるの」
「俺、慣れてるし。」



俺の飲み物を手にしてる手が止まる。
やめろよ……その幼なじみアピール。
わかってる……わかってるけど
イラつくんだよ。
見せられるのわ。

琴音ちゃんも、普段からこんな感じなのか
あまり気にした様子ではなく、拭き取られた
後も自然にサンドイッチを食べていた。

一方俺の横では、付き合いたての
千歌と遥陽が照れながら座っている。


千歌
「遥陽君、これ食べる?」



遥陽
「うん、千歌ちゃんが渡すやつは」
「何でも食べる。」


千歌
「は……恥ずかしい///」



夏奈
「なんだか、遥陽と千歌ちゃんって」
「新婚夫婦みたい!」


千歌
「なっ……夏奈ちゃん!?」



遥陽
「まぁ、そう見えたなら光栄だけど!」


千歌
「遥陽!?余計な事は言わなくていいの!///。」



2人が慌てたり、照れたりする度に
みんなも、自然に笑ってしまう。
俺もこんな風に琴音とできたなら幸せだろうな。




みんな、夏奈ちゃんのお兄さんの手作り
おにぎりとサンドイッチを食べ終えると、
午後からの海遊びが始まった。



「琴音ちゃん、行くよ!」

理央君が軽く私の手首を掴んで、
水面へ向かって走り出した。

「わっ!り……理央君!?」


琴音ちゃんは驚きながらも、
掴んだ手首を振り払う事はせず、
俺に身を任せた。
だから俺は手首から手を握る。

海に入ると水しぶきが上がる。
琴音ちゃんの笑い声が波間に広がって
俺は無邪気にはしゃぐ琴音ちゃんの
横顔に見惚れて、胸が熱くなる。

こんな可愛いすぎ笑顔俺だけに
見せて欲しい……そんな願望が湧き上がる。




俺は遠くからまた理央と琴音を見る事しか
できなかった。


「また……理央かよ……。」



「晃君大丈夫?」

夏奈が心配してくれて、声をかけてくれる。


「大丈夫……。」


幼なじみなんだから、俺の方が
琴音の事一番よく知ってる……って
思っていたのに……
あんな笑顔……俺は見たことなかった。

焦りと諦めたくない気持ちと、
悔しさが全部心で混ざり合っていた。

俺、理央には勝てないのか?
いや……まだ終わってない。
俺だって琴音を想う気持ちは負けてない!





波が少し強くなり、
琴音ちゃんがふらっとよろける。

「危ない!」

俺は倒れそうになる琴音ちゃんを
腰に手を当てて支える。

距離が一気に近づく……
それはお互いの呼吸がかかるほどの近さ。
琴音ちゃんの体温が腰を支えてる手から
じわじわと俺の手に溶けていく。
これは……マズイ……心臓が持たない。



「……っ、あ、ありがとう。」

ちっ……近い!
ヤダ……こんなの心臓に悪い
私……こんなの、好きな気持ち隠しきれ
なくなっちゃう。


俺は琴音ちゃんの目から逸らさずに
言う。

「琴音ちゃん、ちゃんと守るから。」