君の事好きになっても良いですか


私達は車で2時間程走ると、
道の先に真っ青な水平線が広がり、
車内から「うわーー!」っと言う
歓声が上がった。

アルファードが駐車場に入ると、
窓の外から潮の香りが一気に強くなり
夏の光が眩しく跳ねる。



「着いたーーーーー!」


夏奈ちゃんは叫んでドアを開けた
瞬間、真っ先に砂浜に駆け出して行った。


「夏奈ちゃん、待ってよー!」


続いて千歌ちゃんも笑いながら
夏奈ちゃんを追いかけて行った。


私はというと、車から降りて
海風に髪を揺らされながら深呼吸をした。
「海だーー!」
「来てよかった!」


「みんな早くー!」
「こっち来なよ!」


夏奈ちゃんに早く来るように言われた
私らは千歌ちゃんと夏奈ちゃんのいる
方へ向かった。


「琴音、行くよ。」
「これ、俺が持つ。」
「琴音はこっち持って。」


晃はさりげなく私に軽い方の荷物を
渡し、私が持ってた重たい荷物は
瞬時に晃の方に行った。



「晃、ありがとう。」



「琴音ちゃん、俺が荷物持つよ。」
「貸して……。」


そう言って理央君も私の荷物を手に
取ろうとする。
だけど、既に理央君は他の荷物を
持っていて負担かけてしまう。


「理央君、これぐらいなら」
「私、持てるよ?」
「それに理央君、今持ってる」
「荷物多いから大変になっちゃう。」


「俺の方は気にしなくて良いよ。」
「俺が琴音ちゃんの荷物を持ちたい」
「だけだから。」


「そうなの?」


「うん、そだよ。」
「だから持たせて。」


そう言って、理央君は私に
優しい笑顔をくれた。
そんな笑顔見せられたら
断れないじゃん。


「じゃ、お願いしようかな。」


そう私が言った瞬間に理央君が
私の荷物を持ち上げた。
その時に少し指先が当たり、
ドキドキしてしまう。


こうして私達は砂浜に行って、
みんなでレジャーシートを引く場所を決めた。

場所が決まり、私は荷物を置いてから
首辺りまである髪をまとめようと
していたら……


「琴音ちゃん、結ぶの?」


「うん、邪魔だから。」


「俺に結ばさせて。」

俺は咄嗟にそんな言葉が出てしまう。
琴音ちゃんの髪に触れたいと言う
願望が出てしまった。

「えっ!?///」
「でも……」

「琴音、俺がやる。」
「昔よくやってやったろ?」

そう言って晃はヘアゴムを貸してと
手を差し伸べてきた。


「アキ君、理央君、琴音ちゃん早く」
「海はいろうよ!」

千歌ちゃんは水着の入ってるカバンを
持ちながら言う。


「あぁ……また始まった。」
「三角関係の争い(笑)」

私はボソッっと口に出した。
だけど琴音ちゃんやみんなには
聞こえてないみたいでちょっと
ホッとする。

「夏奈、黙っとけ。」

お兄から注意を食らった。

だけどそんなのお構いなしに、
理央と晃君は琴音ちゃんの後ろで
どっちが結ぶか軽く揉めている。
琴音ちゃんは案の定困っていて……
琴音ちゃん大変だなぁと改めて思う。

そしてついに琴音ちゃんが
言葉を発した。


「……いっ……いいよ2人とも。」
「私、自分で結ぶ。」

そうなるよね(笑)
琴音ちゃんは顔を赤く染めながら
急いで髪を結んだ。



「みんなそろそろ水着に着替えて」
「海入ろうぜ!」

そう言って遥陽は話を切り替えてくれた。

「そだね!」
「千歌ちゃん、琴音ちゃん」
「女子更衣室に行こ。」


「さぁ、俺達も行こっか!」



「それじゃ着替えたら更衣室前で」
「集合ね!」

千歌ちゃんがそう言って、男性組に
手を振った。




〇女子更衣室〇

私と夏奈ちゃん、千歌ちゃんは
女子更衣室に入り各自、水着に
着替えていた。


「琴音ちゃん!」


「なっなに?」


「やっぱりその水着似合いすぎる♪」
「理央君、絶対琴音ちゃんの」
「水着姿ガン見すると思う。」


そう言って千歌ちゃんはニコニコ
笑顔を見せた。


理央君が!?
そんなのないよ……
だって理央君は夏奈ちゃんの事……

「ちょっ……ちょっと」
「そんなんじゃないよ!」


「いやいや理央だけじゃなくて」
「晃君もガン見すると思うよ。」

えっ!?何故晃まで?
晃が仮に私の水着姿を見たとしても、
どうせ昔みたいにからかうだけだよ。


「だから、そんなんじゃないよ!」

私は顔を真っ赤にしながら必死に、
否定をする。
だけど、本音は理央君にどんな風に
見えるのか気になってしまう自分が
いる。