君の事好きになっても良いですか

後部座席の窓側に座った私の
すぐ横には晃、そして晃の横には
理央君が通路側に座っている。

3人横並び

この並びになる前は、私は理央君の横に
座っていたけど、晃が窓側は
酔いそうになるから代わってと言われ
最終的にこの並びになった。

晃、昔から結構酔いやすいから
仕方ないよね。


「琴音、窓少し開ける?」

晃が、私の方を向いて聞いてくる。


「うん、開けようかな。」

私が窓を開けようと手を伸ばす瞬間に、
晃の手が私の横を通って窓を少し開ける。

風がふわっと入ってきて、髪の毛先が揺れる。


「これくらいでいい?」


晃が覗き込むように聞いてくる。


「うんありがとう。」


晃がら窓を開けた後、
通路側に座る理央君の気配が密かに感じた。



また、晃に先越された……
琴音ちゃんの近くは俺じゃなきゃ嫌だ。


もちろんそんなことを口にはしない。
だけど、嫉妬が渦をまいてしまう。
俺は前を向いたまま、低い声で
ぽつりと言った。


「琴音ちゃん、自分で開けようと」
「してたじゃん。」


えっ?
私は理央君を見るけれど、
視線を合わせてくれない。
なんか理央君怒ってる?


「いや、琴音が手伸ばしても」
「開かなかったから俺がやったんだろ。」
「それに俺の方が腕長いから届くし。」



「届くとかの問題じゃなくて……」

俺は続きを言いかけ、小さく息を飲んで
言葉を止めた。
それでも晃は気にせず続ける。


「琴音、風が強かったら言えよ?」
「俺が調整してやるから。」


「あっ……うんありがとう。」



「琴音ちゃん、体調悪くなったら」
「言ってねまた看病するから。」



「琴音、俺に頼れよ?」



「はーい!2人ともストップ!」
「争いはなしだよ!」

前の座席に座っている夏奈ちゃんは
後ろを振り向いて止めてくれた。
なんか、2人ともピリピリして
ちょっと怖かったから夏奈ちゃんに
感謝しなきゃな。