*理央*
7月初夏、夏休みに入り
後1週間後にはいつもの6人メンバーで
海に行く。
ものすごく待ち遠しくて、
ついスマホのスケジュール帳を
何度も確認してしまう。
今日特に何も予定がなく家でゴロゴロ
している。
自分の部屋でベッドで横になりながら
音楽を聴いていると、
ふっと琴音ちゃんの声が
聴きたくなった。
俺は咄嗟に琴音ちゃんに
talkでメッセージを送った。
しばらくするとスマホが震えた。
琴音ちゃんからの返信だとすぐに
わかり、軽く胸を弾ませながら
talkメッセージを開く。
”理央君ごめんね今日私、”
”風邪引いちゃって……”
”お母さんも今日仕事で家居ないから”
”ゆっくり寝て、早く風邪治してから”
”私の方から電話するね”
メッセージを読み終え、胸がぎゅっと
締め付けられた。
琴音ちゃんが風邪を引いた。
しかも家に1人で……
誰にも頼れない状況で。
俺は琴音ちゃんの声が弱ってる姿まで、
想像してしまって……
落ち着かない気持ちが広がる。
なんだよこれ……全然じっとして
られない。
スマホを握りながら、ベッドから
起き上がる。
気付けば小さくため息をついて
息を吐いていた。
「ひとりで大丈夫かな……」
「大丈夫なわけないよな……。」
考えれば考えるほどそわそわして、
全然音楽が頭に入らなくなった。
「様子見に行こっかなぁ……。」
ぽつりと漏れた独り言。
言った瞬間もう気持ちは決まっていた。
でも、いきなり家行ったら迷惑かなって
考えがよぎる。
それでも弱っている琴音ちゃんを放っておく
なんて俺には、できなかった。
スマホをと手に取り、指先で慎重に
文字を打った。
”無理しなくていいからね。”
”水とか薬ある?必要なら俺、すぐ持って行くよ”
返信を待つ間、じっとしてられなくて
部屋を行ったり来たりする。
自分でも笑えるほど落ち着かない……
でも、それだけ琴音ちゃんの事が
心配で仕方ない。
数分経っても俺が送ったメッセージは
既読にならない。
「行こ……。」
もう言葉と体は同時に動いていた。
ほとんど反射的に立ち上がり、
頭より先に体が動いている。
玄関へ向かいながら、
言い訳を考える……
様子を見るだけ……
家の玄関前で水とスポーツドリンクを
渡して帰るだけ。
本当に心配だ……。
俺はスニーカーを履き、
親にちょっと出かけてくると言い残し、
家を出た。
理央 side 終わり
7月初夏、夏休みに入り
後1週間後にはいつもの6人メンバーで
海に行く。
ものすごく待ち遠しくて、
ついスマホのスケジュール帳を
何度も確認してしまう。
今日特に何も予定がなく家でゴロゴロ
している。
自分の部屋でベッドで横になりながら
音楽を聴いていると、
ふっと琴音ちゃんの声が
聴きたくなった。
俺は咄嗟に琴音ちゃんに
talkでメッセージを送った。
しばらくするとスマホが震えた。
琴音ちゃんからの返信だとすぐに
わかり、軽く胸を弾ませながら
talkメッセージを開く。
”理央君ごめんね今日私、”
”風邪引いちゃって……”
”お母さんも今日仕事で家居ないから”
”ゆっくり寝て、早く風邪治してから”
”私の方から電話するね”
メッセージを読み終え、胸がぎゅっと
締め付けられた。
琴音ちゃんが風邪を引いた。
しかも家に1人で……
誰にも頼れない状況で。
俺は琴音ちゃんの声が弱ってる姿まで、
想像してしまって……
落ち着かない気持ちが広がる。
なんだよこれ……全然じっとして
られない。
スマホを握りながら、ベッドから
起き上がる。
気付けば小さくため息をついて
息を吐いていた。
「ひとりで大丈夫かな……」
「大丈夫なわけないよな……。」
考えれば考えるほどそわそわして、
全然音楽が頭に入らなくなった。
「様子見に行こっかなぁ……。」
ぽつりと漏れた独り言。
言った瞬間もう気持ちは決まっていた。
でも、いきなり家行ったら迷惑かなって
考えがよぎる。
それでも弱っている琴音ちゃんを放っておく
なんて俺には、できなかった。
スマホをと手に取り、指先で慎重に
文字を打った。
”無理しなくていいからね。”
”水とか薬ある?必要なら俺、すぐ持って行くよ”
返信を待つ間、じっとしてられなくて
部屋を行ったり来たりする。
自分でも笑えるほど落ち着かない……
でも、それだけ琴音ちゃんの事が
心配で仕方ない。
数分経っても俺が送ったメッセージは
既読にならない。
「行こ……。」
もう言葉と体は同時に動いていた。
ほとんど反射的に立ち上がり、
頭より先に体が動いている。
玄関へ向かいながら、
言い訳を考える……
様子を見るだけ……
家の玄関前で水とスポーツドリンクを
渡して帰るだけ。
本当に心配だ……。
俺はスニーカーを履き、
親にちょっと出かけてくると言い残し、
家を出た。
理央 side 終わり


