君の事好きになっても良いですか

*琴音*


7月下旬

私達は夏休みに入った。
夏休み前の最後のチャイムが鳴った
瞬間、胸の奥がふわっと軽くなった
のを覚えている。

だけど同時に、どうしてだろう。
理央君と晃を、見るのが少しだけ
息が詰まるような感覚になっていた。


今年最初のイベントは
みんなで行く海。

千歌ちゃんが、「海行こうよ!」と提案。
そして、夏奈ちゃんと遥陽がすぐに
手を挙げて「行きたい!」っとなり、
いつもの6人メンバーで来週行く事になった。
水着は事前に一昨日に千歌ちゃんと夏奈ちゃん
と買いに行った。

私は、千歌ちゃん夏奈ちゃんのに
ススメられた淡いミント色のワンショルダー
の水着を購入した。

理央君……どう思うかな……なんて。


今日、実は私は海に行く1週間前だと
言うのに最悪のタイミングで風邪を引いて
しまった。

熱でぼんやりする頭を抱えながら、
ベッドの上で横になる。
お母さんは、今日に限って日勤で
朝からいない。

「はぁ……なんで今に限って。」


ベッドの布団の中で、
ふとスマホが震えた気がして画面を
確認。
すると理央君からのtalkが届いていた。

”琴音ちゃん、おはよう。今何してる?”
”暇なら電話して良い?”


その文面を見ただけで胸がじんわり
熱くなっていた。
多分これは、風邪のせいじゃなく
きっと別の理由からくるものだと
思う。

指先が震えるのを何とか抑えて、
ゆっくり返信を送る。




”理央君ごめんね今日私、”
”風邪引いちゃって……”


打った瞬間、胸がキュッとなる。
心配させたくないけど、隠してもバレそう
なので、そっと続けて文章を送る。


”お母さんも今日仕事で家居ないから”
”ゆっくり寝て、早く風邪治してから”
”私の方から電話するね”


私は送信して、
安静にする為に、ゆっくり眼を閉じた。




琴音 side 終わり