*晃*
琴音が理央と遊園地に行ってから
どうも様子がおかしい。
しかも、青空ワールドのキャラ
お揃いでスクールバッグにも
付けてるし……ムカつく……。
笑う角度も、まつ毛の震え方も
ふとした沈黙の長さも……
俺だけが知ってる琴音じゃなくなった
気がして胸がざわめき張り裂けそう
になる。
理央と何かあったのか?
考えたくなくても想像はつく。
無邪気に遊園地ではしゃいで笑う琴音を
理央が横で少し照れたように笑う姿。
そこのポジョンは俺なのに……。
胸が重い……針で押されてるみたいに
痛い……。
この間琴音に聞いてみた。
”楽しかった?”
あの時、自分でも驚くぐらい声音が硬かった。
琴音は俯いて、少し頬を赤く染めて
「うん」っと言った。
その”うん”が、理央に向けた気持ちに思えて
どうしようなく焦る。
もしかして俺より、理央の方が琴音を
笑わせられるのだろうか。
そんなの嫌だ……。
琴音の変化に気づいてしまったせいで、
心にゆとりがなく、焦りと不安
が渦のように巻きついてきた。
俺は朝起きて、そんな事を頭で
考えては消そうとするが、
脳に染み付く。
重たい身体を動かしながら、
今日もいつも通りの学校生活が始まる。
晃 side 終わり


