「座れはしないけど」
「何とか乗れたね!」
「うん!」
「前に並んでたから扉前に」
「ならなくて良かったよ。」
「いつもこんなにここから乗る人多いの?」
「結構多いよー!」
「通勤の人も結構乗るからさ。」
「あっそうそう前から言ってた、」
「神谷崎高校の生徒あっちにいる3人。」
「ビジュアル高いでしょ?」
そう言って千歌ちゃんは私に
コソコソと小言で話してくる。
私は千歌ちゃんがこっそり指をさしてる
方向に顔を向けた。
ずごっ……美男美女のグループだ。
キラキラしてて眩しい。
特に、あの中背の1番高い男の子に
目を惹かれた。
その人はラウンドマッシュのヘアスタイルに
栗色の髪色で、顔もとても整っていた。
まさに学年で1番モテる分類に入るだろう。
私には違う世界の人に見えた。
「あれ?いつも乗ってる子の横に」
「新しい子が乗ってる。」
「しかもかなり可愛い子じゃん。」
「わー!本当!」
「あんな可愛い子、うちの学校だったら」
「めちゃくちゃモテて大変そう。」
2人がそう言ってると同時に俺は、
その子に見惚れていた……。
白のセーラ服に襟と三角タイはブルーグレイ色。
黒とグレイに近い髪色は首辺りの長さの
ナチュラルボブでサラサラと髪が
電車が揺れる度に髪も揺れる。
横顔だけでも既に可愛くて胸が高鳴る。
そんな事を頭の中で思っていたら、
その子がこっちに振り向いてきた。
目がぱっちりしていて顔もちっちゃい。
何このアイドルみたいな顔立ち。
そこらのアイドルより可愛い……。
俺は一瞬にして、心を奪われた。
これが言わいる一目惚れて言うやつなのかな。
「ヤバっ///」
俺はいつの間にかそう呟いて
顔が赤くなっていた。
「ちょっと、理央が顔真っ赤。」
「えっ、まさかあの子に一目惚れ?」
「えっ、マジかよ!」
「2人ともうるさい……。」
「後で話すから今はそっとしといて。」
「「わかったわかった。」」
あの子の学校は私立白鷺共栄高等学校。
俺らの学校、公立神谷崎高等学校がある
同じ市内でも白鷺は偏差値高が高く、
私立白鷺小・中・高とストレート式で
入れる高校。
いわゆる頭が良くて家柄が良いところじゃ
ないと入れない高校。
そんな子に俺、一目惚れしてしまったんだ。
これ、大変そうな恋になりそうだと
ちょっと凹みがちになりながら、
あの子の友達とあの子が白鷺駅で降車
したのを見送った。


