君の事好きになっても良いですか

「あっ……ごめんtalkにも送った」
「けど、俺寝坊してしまって。」


「私、スマホ家に忘れたから」
「見れてなくて。」


「そうだったんだ。」
「良かった、嫌われた訳じゃなかったんだ。」


「嫌いになんてならないよ。」


「それなら良かった!」
「ねぇ、今日琴音ちゃんってバイト?」


「ううん今日は休みだよ。」
「明日がバイト。」


電車に乗ったが俺の予想通り、
帰宅ラッシュで車内は混んでいた。
俺達は座席には座れない為、扉付近の
つり革を持ち横並びに立っていた。
近くの男性がヒソヒソと琴音ちゃんを
見ながら何か喋っているのに俺は気付く。
何を喋っているかは聞こえないけど
予想は着く。
きっと琴音ちゃん狙いなのはわかってる。


「琴音ちゃん、先に謝っておくね。」
「ごめんね。」


「えっ!?」



理央君が突然、私に謝ってくる。
そして、彼は私の腰に右手を回して
来て更に理央君の横に密着する
形になってしまった。
ちょちょちょっと待って!
これはさすがに恥ずかしい///
理央君の顔見れない。
どうして理央君はこんな行動をしたの?
腰から伝わる理央君の右手の体温が
暖かくそして理央君が緊張しているのが
伝わってきた。



「りっ……理央……君?」



「ごめん、今琴音ちゃんの事後ろの」
「男の人が見てコソコソ話してて」
「琴音ちゃん狙われそうだから」
「男避け……。」



理央君は私の耳元でそう囁く。
理央君から香る香水の香りはほのかに
柑橘系の甘酸っぱい良い香りがした。
私はとにかくこの状況が突然すぎて
ドキドキが止まらないし、
顔と耳の体温が上がるのを感じる。
こんなのドキドキするに決まってるじゃん!
私、こんな経験ないしどうしたら良いの?
私は言葉も出ないぐらいテンパって
首を上下に動かし頷く事で精一杯だった。
密着が終わったのは、後ろの男の人が
次の駅で降りて行ったのを確認した後。



「琴音ちゃん、もう大丈夫だよ。」



「理央君ありがとう///。」



琴音ちゃんの顔はほのかに赤くなっていて
緊張していた事がわかる。
俺も琴音ちゃんと一緒で今きっと、
顔が赤いと思う。
慣れない事するから今日は緊張の連発だ。
だけどそれでももっと一緒に居たい
もっと琴音ちゃんの事が知りたい。
どんどん欲が膨れ上がる……それだけ
俺は琴音ちゃんの事が大好きになってるん
だなと実感する。

そんな中どんどん琴音ちゃんの降りる駅に
電車は近付いている。
まだ一緒に居たいなぁ……。




「琴音ちゃん、今日送って行くよ。」



「理央君、送ってもらうなんて」
「悪いよ。」
「理央君家遠いし、家着くの遅くなるじゃん。」