君の事好きになっても良いですか?

私はみんなからのプレゼントを、
眺めていると晃が静かに立ち上がった。



「琴音……」
「……俺からも」

差し出されたのは、細長い箱。


「この前、夏奈のアドバイスを元に」
「選んだんだ。」

私は丁寧ラッピングを剥がし箱を開ける。
箱の中に入っていたのは、
シンプルな花柄のシルバーのブレスレット。


「派手じゃないけど、琴音に似合うと思う。」

琴音は一瞬驚いたあと、
ゆっくりとブレスレットを手に取った。

琴音
「……すごく綺麗。」
「晃、ありがとう!」


琴音はしばらくすごく嬉しそうに
ブレスレットを見つめた後、
俺の顔を見て言う。

琴音
「……つけてもいい?」

俺は一瞬だけ目を見開き、
すぐに小さく頷く。
その笑顔反則……可愛いくてキスしたくなる。
こんなに喜んでくれて、夏奈に相談して
良かったと改めて思った。



「……うん」
「着けて見せて欲しい。」


千歌
「琴音ちゃんに絶対似合うよね。」
「アキ君良かったじゃん!」
「こんなに喜んでもらえて。」


夏奈
「晃君、悩んだ甲斐があったね。」



「うん、ここまで喜んでくれたら」
「マジで嬉しい。」


琴音は自分の左手首にブレスレットを
一所懸命に当てるが、上手く着けれない
みたいでオドオドとしている。

琴音
「……あ、留め具難しい」
「全然着けられない。」



と琴音は小さく苦笑していた。
そんなところも昔と変わらず愛おしくて
その様子を見ていたが、
俺は迷いながらも琴音に近づく。



「ほら、貸してみ。」

指先が、そっと琴音の左手首に触れる。
それだけの事なのに心拍数が
早くなるのがわかる。

冷たい金属と、温かい肌。
俺は息を詰めるように、慎重に留め具を留めた。


「……はい」
「着けれたぞ。」

琴音は嬉しそうに手首を少し動か
してブレスレットを見つめている。

琴音
「晃、着けてくれて」
「ありがとう……似合う?」

と、無邪気に微笑んで俺に見せてくる。


「すげぇ……似合う。」


あまりにも似合っているのと、
可愛いすぎで、出た言葉は
それだけで精一杯だった。

自分の指で留めたブレスレットが、
琴音の日常に残る。

触れてしまった感触が、
しばらく消えそうになかった。
俺はそれ以上何も言えず、
琴音が何度もお礼を言っているが、
ただ小さく頷く事しかできなかった。