千歌
「夏奈!!
それ、最高じゃん!!!」
琴音
「だってさ、夏奈ちゃんが」
「晃を好きになる理由、」
「全部ちゃんとしてるもん!」
「最高じゃん!」
え……?
思わず、きょとんとする私に、
琴音ちゃんは続ける。
琴音
「晃って、人の気持ち大事にするでしょ?」
「そこに、ちゃんと気づける夏奈ちゃん」
「すごいと思う。」
千歌も、勢いよく頷く。
千歌
「ていうかさ!」
「アキ君夏奈のこと名前で呼んでる」
「時点でもう怪しいから!」
夏奈
「でも、私聞いたの晃君に。」
「そしたら、最初は私の事」
「苦手だったんだって。」
「でも、私の真面目さや友達思いなとこ」
「を見ていって信頼できる友達に」
「なったんだって。」
琴音
「そうだったんだ。」
「なんか晃っぽいね(笑)」
千歌
「でも、きっとアキ君に何か変化は」
「あると思うよ!」
3人して笑い出して、
教室の空気が一気に明るくなる。
私は、
思わず目を潤ませた。
夏奈
「……怒られない、の?」
千歌
「えっ!?なんで怒るの!?」
夏奈
「琴音ちゃんの大切な幼なじみで。」
「千歌ちゃんにとっては親友で。」
琴音
「怒る理由なにひとつもないよ。」
琴音は、
まっすぐ私を見る。
琴音
「それに……私は理央が好きだし」
「晃とは本当に大切な幼なじみなだけ。」
「私こそ、最初ね理央は夏奈ちゃんの」
「事が好きなのかと思ってた。」
夏奈
「えっ!!そうなの!?」
「無い無い!絶対そんなの無い(笑)」
琴音
「でしょ?(笑)」
「私もそんな感じ。」
「だから、晃が私に好意を」
「持っていた事すら知らなかったし、」
「私はちゃんと晃に気持ちぶつけたから。」
「晃のこと、大切な幼なじみとして」
「ちゃんと前に進んでほしいって」
「思ってるの。」
「だから、その相手が夏奈ちゃん」
「だったら凄く嬉しい!」
千歌
「夏奈ちゃんが好きになったなら、」
「誰であろうと全力で応援する!」
……胸が、
いっぱいになる。
夏奈
「……ありがとう。」
「2人共大好き。」
声が、震えた。
そんな私を琴音ちゃんは見て
そっと私の手を取る。
琴音
「夏奈ちゃん、」
「好きになった気持ち、」
「大事にしていいんだよ。」
千歌も、
反対側から手を重ねる。
千歌
「夏奈ちやんは、」
「幸せになっていいんだから。」
その言葉に、涙がこぼれた。
文化祭1日目は、こうして終わった。
恋が終わって、新しい気持ちが生まれて。
そして、
友情は――もっと強くなった。
第18話 神谷崎高の文化祭
END


