昼休みは、沙夜ちゃんの前の子がどこかに行っていたから、椅子を借りて一緒にお昼ご飯を食べることにする。
ただ玉子焼き頬張ってる姿を見てるだけでも眼福なんだよ。
「可愛いね、沙夜ちゃんは」
「ん…?」
「好きだよ」
「…うん」
困ったような反応だった。
でも俺決めたんだ、毎日好きって伝えるって。
放課後。
支度を終わらせた俺は沙夜ちゃんの元へー!
と思い、彼女に目をやると、リュックに突っ伏して爆睡している。
目を丸くしてしまった。
え、デート忘れて寝ちゃった?!
近寄ってみるが、俺に気付く気配無し。
HRから寝てるのかな。
また前の椅子を借りて、彼女の寝顔を堪能する。
可愛いな、よしよし。
これみよがしに頭を撫でてみる。
艶がある髪質で、触り心地がいい。
「ん…」
「沙夜ちゃん、HR終わったよ」
沙夜ちゃんは体を起こす。
眠たげで、ふにゃふにゃした顔なのがまた可愛い。
「眠り姫、みたいだね。動ける?」
「動ける」
「うん、デート行こ」
まだ寝ぼけていそうだが、動けると本人言ってるし。
それに都合がいい。



