LHRがあり、今日はそれで終わり。
明日は入学式だから、参列しないといけないけど、逆にそれで終わり。
楽だなー。
沙夜ちゃんの元に行く。
「帰ろー」
「あーうん」
「5月に修学旅行だって!北海道!」
「だね。沖縄は家族で行ったことあるけど、北海道は無いな」
「俺もない!…ほらぁ、沙夜ちゃん。同じクラスで良かったでしょ?班行動は同じクラスだよ?」
「まあ、結果オーライ?」
それからなんとなく日が進んでいくけど、俺らは浮いてる存在なのだと気付く。
浮いてる、目立つ、といったところかな。
悪目立ち。
まあ多分俺のせい。
沙夜ちゃん沙夜ちゃんって、毎回デカい声で話しかけてはデレデレしてるから。
沙夜ちゃんが友達できる気配は無いし、俺も右に同じ。
帰り道、話してみた。
「沙夜ちゃん、ごめんね」
「…ん?」
「俺考えてたんだけどさ、クラスで俺ら浮いてるかも。それも俺のせいで」
「…はあ 」
あまり興味無さそうな反応だった。
「いや、絃くんは顔面国宝だからさ。浮くよそりゃ」
「んー、そういう問題ではなく?なんていうか、沙夜ちゃんにべったりだからお互い友達できないねって」
「別に絃くんいようがいまいが、私は友達できないよ。絃くんはできるとしても」
うーん。
「でもそうだね、修学旅行、班決め難航しそう」
俺は頷いた。



