「久しぶりに、ぎゅー、する?」
そう尋ねると、沙夜ちゃんは軽く目を細めてからゆっくり瞬きした。
肯定の合図だと感じた。
1度手を離して、立ち上がった。
腕を広げて、
「おいで?」
と構える。
来てくれるかな?
やっぱ俺から行かないと、ぎゅーなんて…。
そう軽くネガティブになっていると。
彼女はスっと立ち上がって、俺の胸に顔をうずめて、ちゃんと腕を回してくれる。
顔うずめてくるの可愛すぎない?
この可愛さを形容するのは、俺の語彙力じゃちょいと厳しいレベルに、沙夜ちゃんが可愛すぎる。
まあ軽く3時間はこのままで、着てるパーカーに沙夜ちゃんの香りつけて、洗わず保管して、一緒に寝るのが最適案かな?
ごめんなさいキモすぎますね。
スライディング土下座します。
なんて脳みそフル回転でいたら、沙夜ちゃんが顔を上げる。
この至近距離で上目遣いは、なかなか殺傷能力高い。
「な…なんでしょう」
「私には腕回せってうるさかったのに」
「ああ…」
「そっちは腕回してくれないのどうなの」
あっ。
脳みそフル回転どころか脳死だったかもしれん。
おいで!のままの腕で、沙夜ちゃんの可愛さ語ってた。
「ごめんー!」
と、俺は強く抱き締めた。
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。
「可愛いね、沙夜ちゃん」
至極当たり前なことを口に出してみた。
沙夜ちゃんも慣れたのか、無反応。



