そうだ、穂華はそういうのに乗っからないタイプ。
貰ったことないわ。
「え、じゃあ沙夜ちゃん」
「ん」
「このクッキーは、どういう意味で受け取れば…?」
友達でいよう、の意味は知らなかった。
であれば。
何も言わず、にこっとして首を傾げる沙夜ちゃん。
言わないぞ、という圧が少し怖い。
「彼氏に渡す、本命クッキー?」
反対側に首を傾げて、にこっとしている。
意地でも言わないらしい。
にこっとしていたと思ったら、どこか悲しげな顔になった。
「どした?」
「…何も」
ちょっと前までの沙夜ちゃんに戻ってしまった。
俺の方ではなく、肘をついて違う方向を見る。
いい機会だから、聞き込んでみるか。
教室には誰もいないことだし。



